秋に体調不良やうつになる原因

夏から秋に移り変わる季節の変わり目。
この秋になる頃に、頭痛や重だるさ、うつ症状や食欲不振、喉の痛みといった風邪の諸症状などの体調不良になる、といった経験があるかもしれません。
その他、車酔いがしやすくなったり、不眠や悪夢をよく見るといった睡眠障害を引き起こすこともあります。
こうした秋の体調不良やうつ症状の原因には、気象の変化や季節の移り変わりが関連した「気象病」の可能性が考えられます。
特に、秋に体調不良を招く原因としては、

①寒暖差
②秋雨前線の低気圧
③夏の疲れ(秋バテ)
の三つが挙げられます。
以下、それぞれの原因について、ひとつずつ簡単に解説したいと思います。
原因1、「寒暖差」
秋に体調不良を招く一つ目の原因として寒暖差が挙げられます。
冬から春先にかけて使われる言葉で「三寒四温」という四字熟語がありますが、これは三日寒い日が続いて、4日暖かくなることを繰り返しながら春になっていくことを意味します。
この三寒四温と似たようなことが秋にも起きます。
暑くなったと思ったら冷え込む、といったことが繰り返され、ゆっくりと秋になっていく。
この「寒暖差」で体力が奪われ、風邪を含め様々な体調不良を招くのです。
過去にハーバード大学では、「夏に高温化して温度変化が大きくなると、各都市で死亡率が上昇する傾向にある」という研究も発表しています。
それほど夏から秋への温度変化は体に負担となるということでしょう。
原因2、「秋雨前線の低気圧」
秋の体調不良の二つ目の原因として、秋雨前線の低気圧があります。
夏から秋に変わる頃に訪れる「梅雨」のように雨の日が続く「秋雨前線」。この秋雨によって生じる低気圧が、自律神経に負担を与え、体調の悪化を招きます。
低気圧が近づくことで、自律神経のうちの交感神経が刺激され、頭痛やうつ、不安感やパニックなどを引き起こすのです。
秋雨前線が停滞するのも10月前後で、温かい太平洋高気圧が大陸の冷たい高気圧と入れ替わるため、気温や気圧の変化で自律神経が過敏になりがち。
気温差によるストレスで自律神経のバランスを崩し、体のあちこちに痛みや不調が起きやすい。また、低気圧が近づく際に体を緊張させる交感神経が興奮することも、体調不良に関与していると考えられています(東京社会医療研究センター主任)。
秋口の体調不良やうつ、風邪の諸症状は、この「秋雨前線」の低気圧が原因かもしれません。
原因3、「夏の疲れ、秋バテ」
三つ目の原因として考えられるのは、溜まっていた夏の疲れがどっと溢れることで生じる秋バテです。
夏バテというのは聞きますが、秋バテと言うと初耳という方も多いかもしれません。
夏バテは、夏の暑さや紫外線がダメージとなって生じる症状ですが、一方の秋バテは、夏の蓄積した疲労や生活習慣(特に食生活)の乱れが、秋になって溢れ出すように生じる症状のことを言います。
秋バテにも様々な症状があり、風邪になったりインフルエンザにかかりやすくなったり、頭痛やうつなど、やはり自律神経の症状が多くなります。
また食べ過ぎや冷たいものの摂りすぎで、食欲不振や吐き気など胃腸の症状として現れることもあります。
他にも、紫外線などのダメージによって秋になると抜け毛が多くなる傾向にあります。
体調不良の対処法に
秋口の体調不良は、こうした要因が複合的に重なっていっそうの負担となることで生じます。
台風のシーズンでもあるため、余計に気圧の変化が激しく、強い偏頭痛や動悸をともなった不安感、パニック症状の悪化を招くこともあるでしょう。
秋の体調不良に関する対処法や対策としては、なによりも食生活を整えることが大切です。
ひとまず胃腸を休めるために、胃に優しい食事を心がけましょう。個人的におすすめなのは、味噌汁断食です。
味噌汁一杯でもじゅうぶんな栄養素が摂取できるので、豆腐と葉物、きのこ類の味噌汁を主食に、数日味噌汁のみの日をとるようにして胃腸を休めましょう。
自律神経を整えるためには、体の柔軟性やリラックスも重要です。
環境ストレスでも無意識に体は緊張するので、ヨガや呼吸法などで意識的に力を抜いてあげるようにしましょう。
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また、世界中で古くから薬として活用されてきたハーブティーもおすすめしたい方法の一つです。
ほとんどのハーブティーがノンカフェインで、手軽な価格で手に入るので、眠れない夜や不安、緊張、節々の痛みなどの緩和に気軽に試すことができます。
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気象の変化で体調が悪化するのは、弱っているということでもありますが、一方で、症状が上手に出ているという点では良い傾向でもあります。
こうしたサインをきっかけに、もっと大きな病になる前にぜひ体を整えるようにしましょう。