なぜ? 満月前後の地震が多い理由とは

満月の前後には地震が多い、ということは以前からまことしやかにささやかれてきました。
スーパームーンのようなくっきりと見える満月の夜は、地震の不安を覚えるひともいるかもしれません。
実際、科学的な研究結果として東大の研究者らが、「満月や新月の前後は地震が多い」ということを発表したことがあります。
東京大学の研究者チームが、40年以上にわたるデータから世界各地で生じた地震を徹底分析。その結果、マグニチュード5.5以上の巨大地震が発生した時期と、大潮になる時期、つまり月や太陽から地球が受ける重力の影響が大きくなる時期に因果関係があることを示す研究論文が、学術雑誌「Nature Geoscience」に掲載されました。
調査によれば、過去の代表的な大地震、2004年のスマトラ島沖地震、2010年のチリ地震、2011年の東日本大震災など、マグニチュード8.8を超える巨大地震が、満月あるいは新月の前後に発生していたと言います。
それでは、一体なぜ満月や新月が地震に繋がるのでしょうか。

その理由として、月や太陽の「引力」が挙げられています。
大潮の時期には、海底の地殻プレートへ潮汐による大きな力がかかり、また太陽や月の引力も加わって大地震が起きやすくなると言います。
要するに、満月のみが直接地震を引き起こすのではなく、最後のトリガー(引き金)として月の存在が影響を及ぼす可能性がある、ということです。
即座に満月や月の満ち欠けが地震の予知に繋がるわけではありませんが、一つの指標として参考にしてみてはいかがでしょうか。

